ナッツとの相性抜群!フリーズドライチーズとは?

最終更新日:2020/04/24  

 

ここ数年ナッツを使った商品が以前にも増して目に付くようになりました。

 

これまでおつまみのイメージが強かったナッツですが、最近はロカボ食材やスーパーフードとして健康志向の人々をターゲットにした商品も増えています。

 

そんな中、ミックスナッツとともにフリーズドライチーズもパッケージされた商品も増えています。一体このフリーズドライチーズとは何なのでしょうか。

 

この記事では、フリーズドライチーズとは何か。そしてフリーズドライチーズの味の特徴や関連商品、そしてフリーズドライチーズと特に相性の良いナッツについてまとめました。

 

 

そもそもフリーズドライとは?

 

フリーズドライとは、直訳するとFreeze(凍る)Dry(乾燥する)、つまり「凍ったまま乾燥する」のような意味になります。

 

乾燥という言葉で私たちが想像するのは、熱で水分が蒸発した状態です。

 

しかし、フリーズドライの乾燥は、「蒸発」ではなく「昇華」という現象によって起こります

 

「昇華」とは、「固体」から液体になることなしに「気体」になる現象を言います。つまり、「氷」が直接「水蒸気」になって乾燥する現象です。通常の環境ではこのような現象は起こりませんが、気圧を下げて真空状態になるとフリーズドライが起こります。

 

よって、フリーズドライチーズとは、チーズを急速凍結させた後、真空状態で水分を昇華させることで乾燥させたチーズということになります。

 

ちなみに、フリーズドライチーズは、フリーズドライ味噌汁の具材のようにお湯で膨らんだり柔らかくなることはありません。

 

 

フリーズドライチーズの特徴とは?

フリーズドライチーズ

 

ミックスナッツなどに入っているフリーズドライチーズはほぼ小さなダイス型をしています。

 

チーズのサイズはナッツよりも小さく、ヘーゼルナッツと同程度です。

 

噛むと、はじめに生地の外側がカリッと固めの食感で砕け、その後シャリシャリと軽く崩れながらチーズの風味や味わいが広がります

 

フリーズドライチーズは、表面の食感が特に硬いので小さいサイズであるほどカリッとした食感の強い印象になりがちです。

 

味わいは比較的穏やかです。商品によっても違いますが、共通しているのはチーズの穏やかな塩味にミルクのまろやかさとコク、そして後味に感じるほのかな苦味です。そして、このまろやかさがナッツをより食べやすくするとともに、チーズの後味の苦味がナッツの甘みを引き出してくれます。

 

 

フリーズドライチーズを使った商品とは?

 

それでは、フリーズドライチーズが入った商品をいくつかご紹介します。

 

 

デルタ「ロカボナッツ チーズ入り」

 

今スーパーなど多くのお店で見かけるこの商品。栄養バランスを考え独自に配合した黄金比率のミックスナッツとしてクルミアーモンドヘーゼルナッツをブレンドし、さらにフリーズドライチーズを入れることでタンパク質やカルシウムを強化しています。

 

 

この「ロカボナッツ」に入っているチーズは、オーストラリア産の1年以上熟成させたチェダーチーズです。

 

サイズは、他の商品よりもやや大きめで、よりサクサクした軽い食感が特徴。味わいも、チェダーチーズ特有の酸味と熟成による味わいの豊かさも感じられ他社のものよりも品質が高く感じます。

 

 

日本橋菓房 「Nihonbashi Bar」シリーズ

 

日本橋菓房株式会社が『女性が手に取りやすいおつまみを!』をコンセプトに開発されたおつまみシリーズ。豆やナッツをベースにしたおつまみで、現在15種類程度のラインナップがあります。

 

その中でフリーズドライチーズが使われているのが、「塩大豆&黒大豆&チーズ」「わさびそら豆&チーズ」「カレーそら豆&チーズ」「チーズ・マカデミア&シーザークルトン」「アーモンド・カシューナッツ&チーズクルトン」「チーズ&カシューナッツ 黒胡椒味」「燻製カシューナッツと焼チーズ」など。個性的で斬新な組み合わせが豊富で、選べる楽しさが魅力のひとつ

 

この商品で使われているフリーズドライチーズはやや小さめで、チーズのまろやかさがありつつ後味の苦味が効いた印象

 

実際に試した「チーズ・マカデミア&シーザークルトン」は、ニンニクの香りが程よく効いたシーザードレッシング風味のクルトンに、マカダミアナッツの甘みとチーズのミルキーさが調和。異なる軽やかな食感の組み合わせが魅力。

 

 

「チーズ&カシューナッツ 黒胡椒味」は、塩味の効いた甘辛い黒胡椒風味をチーズを入れることでマイルドに。チーズのほのかな苦味がカシューナッツの甘みを引き立てます。

 

 

 

カルディ「アーモンド カシューナッツ ブラックペッパー味 チーズ&クルトン」

 

カルディの新商品のミックスナッツ。大きめのアーモンドブラックペッパーを効かせたカシューナッツ、そこにフリーズドライチーズチーズ味のクルトンを合わせています。

 

 

フリーズドライチーズは、Nihonbashi Barとサイズ、味わいともに似た印象で、チーズが黒胡椒の辛味を和らげ、ほのかな苦味がナッツやクルトンの甘みを引き立たせます。カシューナッツとクルトンには強めの味付けがされており、おつまみ度の高い商品です。

 

 

フリーズドライチーズと相性の良いナッツは?

 

以上のように、フリーズドライチーズは多くのミックスナッツ商品に使われています。

 

そこで最後に、フリーズドライチーズは特にどのナッツと相性が良いのか個人的な意見を書きたいと思います。

 

結論から言うと、フリーズドライチーズに合うナッツは「マカダミアナッツ」と「カシューナッツ」です

 

どちらも共通しているのが、食感が軽く上品な甘みがあること。

 

フリーズドライチーズは、最初のカリッとした強い食感と塩味と後味の苦味が印象的です。ですので、食感の強いアーモンドや後味の苦味の強いクルミとの相性はそれほど良いと感じません。また、ヘーゼルナッツはサイズが似ているので味の強さでチーズが勝ってしまいます。

 

マカダミアナッツやカシューナッツのソフトで軽やかな食感はフリーズドライチーズとは異なり良い対比を生みます

 

また、サイズ感でもバランスが取れています。

 

そしてチーズの後味の苦味がナッツの甘みをより引き立たせます。実際に販売されている商品を見ても、マカダミアナッツとカシューナッツを使った商品が多いように感じます。(以上はあくまで個人的な意見です)

 

とはいえ、これはあえて言えばの話であり、どんなミックスナッツにもフリーズドライチーズを入れることで風味や味わいに深みが出るのは間違いありません。

 

 

今後、若年層のお酒離れなどでおつまみの需要は低下する恐れもある反面、健康志向の高まりによって栄養価の高いナッツの需要は増大することが予想されます。それにともないフリーズドライチーズを使った商品も増えてくるのではないでしょうか。

 

フリーズドライチーズを実際食べてみて、品質にまだまだ伸びしろがあるように感じます。今後さらに魅力的なフリーズドライチーズが出てくればチーズの楽しみ方も増え。市場もより広がっていくに違いありません。