最終更新日:2019/07/02
これまでシュレッドチーズのイメージが強かったモッツァレラですが、今はフレッシュのモッツァレラもスーパーで簡単に手に入るようになりました。
フレッシュのモッツァレラは、そのままシンプルに食べても美味しいですし、料理のアレンジもききやすく大変便利なチーズです。
この記事ではフレッシュのモッツァレラに焦点を当て、モッツァレラの基礎知識とその食べ方のヒントをまとめました。
ぜひワンランク上のモッツァレラの楽しみ方を身につけましょう。
Contents
チーズの分類;フレッシュチーズ(パスタフィラータ)
産地:世界中(イタリア南部発祥)
原料乳:牛乳・水牛乳
カロリー:280kcal/100g(製品により幅あり)
モッツァレラは南イタリア原産のフレッシュタイプのチーズです。
現在は、イタリアの他、日本も含め世界中で作られています。
現在市場に出回っているモッツァレラの大半は牛乳製ですが、南イタリアの「モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ」というDOPチーズは水牛乳製です。
フレッシュのモッツァレラの魅力は、弾力のある食感に噛むとあふれ出る風味豊かなミルクではないでしょうか。
他にモッツァレラのような食感を楽しめるチーズはなかなかありませんし、それこそがモッツァレラの醍醐味とも言えます。
先程話に出た水牛乳製のモッツァレラチーズ「モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ」もぜひ覚えておきましょう。
産地は南イタリア・ナポリのあるカンパーニァ州や、ローマのあるラツィオ州などです。
まさにトマトとモッツァレラをつかったマルゲリータピザが美味しい街の周辺で盛んにつくられています。
ちなみにイタリアでは、モッツァレッラと発音します。
Mozzarella di Bufala Campana(モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ)の「Bufala」は原料乳の水牛を意味します(牛乳製はvacca(バッカ)です)。
このチーズは、D.O.P認証を得ていて、原料は特定の産地の水牛乳でなければならないなど、より厳しい規定をクリアしたもののみがこの名称を名乗れます。
水牛乳は、牛乳よりも脂肪やたんぱく質の含有量が多いため、水牛乳製のモッツァレラはよりコクや甘みを感じる濃厚な味わいになります。
また、水牛乳にはカロテンが含まれないので牛乳製よりも生地の色が白いのも特徴です。
今は日本でもチーズ専門店などで手に入るようになりました。
モッツァレラという名前の語源は、このチーズの作り方に由来しています。
それでは、モッツァレラの作り方を見ていきましょう。
まず、カードというチーズの生地をつくったら、そこにお湯を注いで熱で溶かし、お餅のように生地を練って伸ばします。
この熱を加えて練る工程を経ることで、モッツァレラにあの弾力性が生まれるのです。
そして、生地が出来たらそれをちぎって団子のように丸めてモッツァレラはできあがりです。
そして、この最後に行う独特の「Mozzare(モッツァーレ)」=「引きちぎる」作業がモッツァレラの名前の由来です。
ちなみに、このモッツァレラの生地の作り方を一般的に「パスタフィラータ」と言います。
「パスタ(生地)」を「フィラトゥーラ(練って伸ばして繊維状にする)」するという意味です。
この方法でつくられるチーズは、このモッツァレラのほかに、「プロヴォローネ」「カチョカヴァッロ」「スカモルツァ」などがあります。
どれも弾力性があり、繊維状にさける生地が特徴です。
ナイフや包丁でももちろんOKですが、どうしても生地がつぶれてしまいがちです。
そこでおすすめなのは、ハンドリナーという針金でカットする切り方です。
ハンドリナーについてはこちらの記事をご参照ください。
↓
モッツァレラは乳清(ホエイ水溶液)の中に浸されてパッケージされています。
もし使い切らない場合は、乳清は捨てずに小さなカップに移し、そこに残ったモッツァレラを浸した状態でラップをして冷蔵庫で保存します。
モッツァレラはフレッシュタイプのチーズですので新鮮なほど美味しく召し上がれます。
特に開封後は2~3日以内には食べきるようにしましょう。
モッツァレラというとピザのイメージが大きいと思いますが、他にも美味しい食べ方がたくさんあります。
特にミルキーでジューシーなフレッシュな味わいを活かすにはサラダがおすすめ。
取り入れ方も簡単です。
わたしたちが日常食べている豆腐をモッツァレラに置き換えるだけでレシピはできあがります。
モッツァレラは、トマトとの相性はもちろん、醤油やポン酢など和の味付けとも大変相性が良いです。
しかも、他のチーズよりも塩分量は圧倒的に少なく、吸収率の高いカルシウムと良質なたんぱく質を手軽に摂取できます。
ぜひお豆腐を使う感覚でモッツァレラを取り入れてみましょう。
例えばこんな食べ方はいかがでしょう。
材料(2人分)
トマト 1個
モッツァレラチーズ 1個(100g)
バジル
バルサミコドレッシング
A バルサミコ酢 大さじ1
A オリーブオイル 大さじ1
A しょうゆ 大さじ1/2
A はちみつ 小さじ1
作り方
1.トマトを適当な大きさにカットする
2.モッツァレラチーズをトマトと同サイズにカットする
3.交互に重ね合わせてお皿に盛りつける
4.Aの材料を小さな器に合わせドレッシングをつくる。(オリーブオイルはかき混ぜながら最後に少しずつ合わせていく)
5.ドレッシングを上からかけ、バジルを添える
材料(2人分)
トマト 2個
モッツァレラチーズ 2個(100g)
みょうが 1個
大葉 5枚
ドレッシング
A 醤油 大さじ1
A オリーブオイル 大さじ2
A わさび 適量
作り方
1.トマトとモッツァレラチーズを同サイズにスライスする
2.1と大葉を順番に重ねながら皿に盛りつける
3.輪切りにしたみょうがを上に添える
4.Aの材料を合わせてドレッシングをつくり、適量をかける
材料(2人分)
豚肉(しゃぶしゃぶ用薄切り) 200g
サニーレタス 5枚
トマト 2個
モッツァレラチーズ 1個
ドレッシング
A ポン酢 大さじ2
A ごま油 大さじ1
A しょうがすりおろし 適量
A 塩 少々
片栗粉 適量
煎り白ごま 適量
(肉ゆで用)
B 水 600cc
B 酒 大さじ2
B 塩 2つまみ
作り方
1.豚肉の表面に薄く片栗粉をまぶす
2.鍋で水を沸騰させたらBを入れ、肉を湯にくぐらせて火を通す(その後、水気を切りながら冷やす)
3.サニーレタス、トマト(くし切り)、モッツァレラチーズ(一口サイズ)をカットする
4.Aをボールに合わせてドレッシングをつくり、そこにカットした3と豚肉を入れ、軽く混ぜる
5.皿に盛り付け、白ごまをふりかける
材料(2人分)
合い挽き肉 150g
トマト 2個
絹ごし豆腐 1丁
モッツァレラチーズ 1個
長ネギ 1/2本
しょうが 1かけ
A白ワイン 大さじ1
A粉末コンソメ 小さじ1/2
A水 100cc
塩 小さじ1
胡椒 少々
作り方
1.豆腐をさいの目に、モッツァレラチーズを一口サイズより小さめにカットし、水気を取っておく
2.フライパンでオリーブオイルを熱し、しょうが、長ネギを炒め、香りがたったら挽き肉を加え炒める
3.肉の色が変わったらAを入れ、ひと煮立ちさせたら豆腐と1/4カットしたトマトを加え、塩コショウで味を見ながら蓋をしてさらに煮込む(豆腐やトマトをなるべく崩さないように控えめに混ぜる)
4.トマトや豆腐に火が通って柔らかくなったら、片栗粉でとろみをつけ、最後にモッツァレラチーズを加え皿に盛りつける
モッツァレラの王道の食べ方は、トマトやバジルと合わせバルサミコドレッシングで食べるカプレーゼでしょう。
これにワインを合わせるなら、同郷のフルーティな白ワインやすっきり系のロゼワインがおすすめです。
モッツァレラはフレッシュタイプのチーズですので、何といっても鮮度が一番。
実は日本でもモッツァレラをつくっている農家さんは多く、東京渋谷にも「SHIBUYA CHEESE STAND」という生産者が美味しいモッツァレラをつくっています。
他にも店舗でつくりたてのモッツァレラを楽しめる店が増えています。
ぜひそのようなお店を見つけたら足を運んで出来立ての美味しさを試してみてください。
このチーズの魅力を一層感じていただけると思います。
また、やや希少な水牛乳製のモッツァレラが気になるあなたはこちらをお試しください。