チーズのカビは食べられる?無害どころか体に良い効果も!

最終更新日:2019/03/27  

チーズのカビ

 

あなたは白カビや青カビチーズを前にして、

 

「こんなカビだらけのチーズ食べられるの?」

 

と思ったことはありませんか?

 

おそらく多くの方が一度は感じたことがあるはずです。

 

私も初めてカビの生えたチーズを目にしたときは衝撃を受けたものです。

 

でも、チーズのカビは基本的に食べても大丈夫です。

 

それどころか、人間の体に良い効果も及ぼしてくれるんです。

 

この記事では、チーズのカビの謎について解説します。

 

これまで感じていたチーズのカビに対する抵抗がきっと軽くなりますよ。

 

チーズのカビにはどんな種類があるの?

 

まず前提として、カビには人間に無害のものと有害のものがあります。

 

「カビの生えた物を食べるとお腹を壊すよ」とよく言われるように、人は「カビ=有害」というイメージを持ちがちです。

 

でも、必ずしもそうではありません。

 

意図的に繁殖させたチーズのカビは、無害なんです!

 

では、チーズに意図的に生やしたカビにはどのような種類があるのでしょうか?

 

ここでは、健全なチーズのカビの種類を3つご紹介します。

 

それぞれ具体的なチーズを見ながら理解していきましょう。

 

 

白カビ(ペニシリウム・カマンベルティ Penicillium Camemberti)

 

白カビ

 

私たちに最も馴染みがあるのがこの白カビでしょう。

 

名前にもあるように、カマンベールなどの白カビタイプのチーズの表面を覆っている真っ白なカビです。

 

白カビタイプのつくり方は、白カビ胞子をミルクの段階で添加する方法と、熟成前のチーズの表面にスプレーで噴霧する方法があります。

 

白カビの生育は、チーズの表面で起こります。

 

まるで真っ白い絨毯を纏ったようです。

 

白カビは、タンパク質分解酵素を出してチーズの熟成を促します。

 

そして、白カビタイプ特有のマッシュルームのような香りは、白カビが熟成中に出す成分によるものです。

 

 

青カビ(ペニシリウム・ロックフォルティ Penicillium Roqueforti)

 

青カビ

 

ブルーチーズに生えているカビが、ペニシリウム・ロックフォルティという青カビです。

 

つくり方は、青カビをミルクの段階で添加する方法と、型に詰める前にそぼろ状になったカード(ミルクを凝固後、水分をある程度除いたもの)に振りかける方法があります。

 

表面に繁殖させる白カビと違い、青カビはチーズの内部で生育させます。

 

カビが生育するには酸素が必要なため、熟成中は金串でチーズに多数の空気孔をあけ内部にカビを繁殖させます。

 

青カビが程よく生育したら、金属箔でチーズを包んだり、表面を塩水などで拭いて表皮をつくることで空気孔をふさぎます。

 

青カビは、脂肪分解酵素を分泌し、それによって生じる遊離脂肪酸やメチルケトンなどの物質が、青カビタイプ特有の風味を形成しています。

 

 

ジオトリカム・カンディダム(Geotoricum Candidum)

 

ジオトリカム・カンディダム

 

このジオトリカム・カンディダムというのは、厳密にはカビではなく酵母です。

 

上に写真のように、うっすらと覆う白い粉のようなものがそれです。

 

白カビタイプ、ウォッシュタイプ、シェーヴルタイプのチーズを製造するときに、殺菌冷却後のミルクに添加します。

 

ジオトリカム・カンディダムは、チーズ表面のpHを上昇させ、白カビタイプやウォッシュタイプのカビやリネンス菌の生育に好ましい環境をつくります。

 

 

チーズのカビの健康効果

 

チーズのカビは体に無害どころか、健康に有益な効果を及ぼしてくれるという報告もあります。

 

カビ系チーズの代名詞である白カビ、青カビタイプのチーズには、特に下記のような健康効果があると言われています。

 

 

カビ系チーズには血圧抑制効果が強い

 

チーズの熟成によって生じるある種のペプチドが血圧上昇を抑える働きがあると言われています。

 

特にカビ系チーズには、その成分が多く含まれています。

 

 

チーズのカビが生み出す成分が、認知症も予防する!

 

カビ系チーズには、認知症の予防効果があると言われています。

 

ある実験では、カマンベールやゴルゴンゾーラを食べさせたマウスには、認知症原因物質が圧倒的に少ないという結果が出ています。

 

つまり、白カビ、青カビチーズは、他の種類のチーズよりも認知症予防に効果的と言えます。

 

 

カビ系チーズは、ガンも抑制!

 

ある研究では、カビ系チーズやウォッシュ系チーズの脂肪酸にガン細胞の増殖を抑える可能性があるとの報告があります。

 

 

チーズのカビは体に無害だけど、もちろん例外も!

 

チーズに最初から生えているカビは基本的には無害です。

 

白カビタイプは、表皮全体が無害のカビで覆われています。

 

つまり、白カビチーズの表面は、無害のカビに守られて、体に有害なカビや微生物が繁殖しにくい環境になっています。

 

他の種類のチーズも、表面には有益なカビや微生物が繁殖しているので、基本的に人に害を与える微生物が入り込む余地は少ないのです。

 

とはいえ、もちろん全てのカビが安全なわけではなりません。

 

熟成が浅く、チーズの水分量の多いフレッシュタイプのチーズや、加熱処理をして有益な菌を死滅させたプロセスチーズの場合、チーズにカビが生えたら危険のサインです。

 

体に有害な可能性が高いので、食べるのは避けましょう。

 

それ以外のチーズでも、冷蔵庫で保存中に後から生えてきたカビには注意が必要です。

 

熟成の若い水分量の多いチーズやプロセスチーズほど神経質になることはありませんし、食べたからといって体を壊す心配はそれほどありません。

 

しかし、後から生えたチーズのカビには、苦味や不快な風味を生じさせるものもあります。

 

好みの問題ですが、基本的にはカビの部分を削って食べることをおすすめします。

 

 

チーズのカビは魅力のひとつ!

 

以上、チーズのカビについて説明してきました。

 

チーズのカビは、チーズの見た目だけでなく、カビが分泌する成分によって食感や香り、味わいすべてに影響を与え、チーズの魅力を一層引き出す働きをしています。

 

意図的に生やしたチーズのカビは体に無害であり、むしろ健康的にも良い効果を与えてくれます。

 

例外として、水分量の多いフレッシュタイプのチーズや加熱処理をしたプロセスチーズにカビが生えた場合は危険で要注意!

 

しかし、それ以外のタイプはそれほど神経質になることはありません。

 

カビはチーズの魅力のひとつ!

 

美味しい上質なチーズを知れば知るほど、それが実感できるはずです。