最終更新日:2020/04/21
よつ葉乳業のカマンベールの新商品「大人のカマンベール&ブルー」を試してみました。
名前の通りカマンベールとブルーチーズのいいとこ取りのチーズです。どんな商品なのか特徴や味わいをレポートします。
「大人のカマンベール&ブルー」は、2020年4月1日によつ葉乳業から全国発売されたチーズです。
北海道十勝産の生乳を100%使い、青かびを植え付けた生地の表面に白かび菌を吹き付けて熟成させています。
「大人のカマンベール&ブルー」はロングライフチーズと呼ばれるタイプのチーズです。食べ頃の熟成具合で包装し加熱殺菌して熟成を止めています。それによって賞味期限も通常のチーズよりも長めです。
このチーズのように白かびと青かびを組み合わせたチーズは他にもありますが、国産の量産型のロングライフチーズとしては他にない商品です。開発に5年を費やしたという力の入れようです。
企業サイトのニュースリリースには商品の特徴として以下の点を挙げています。
・まろやかなカマンベールのおいしさに、青かび特有のコクと香り・旨みが加わった複雑な味わいで、ワインにぴったり。
・ミルクの風味が青かびのクセをおだやかにしてくれるため、ブルーチーズ初心者にもオススメ。
・乳原料は北海道十勝産の良質な生乳を100%使用。豊かなミルクのコクを味わえる。
それでは、実際どんなチーズなのか見てみましょう。
箱を開けると、チーズはプラスチック容器に真空パックされた状態で入っています(ロングライフチーズの特徴)。
表面は、真白いキレイな白カビが均一に生えています。
断面を見ると淡いクリーム色の生地に控えめに入った青かびのラインが見えます。
生地は弾力がありねっとりしていますが、流れ出るほどではありません。
香りを嗅ぐとフレッシュなミルクに白カビ特有のシャンピニオンの香り。香りには青かびのニュアンスはほとんどありません。
生地の質感は、中心部はやや芯を感じ、外側は滑らかでクリーミー。口に入れると自然と生地が溶け出します。
味わいには、凝縮したミルクの甘みとコク。そこに青かびの優しい辛味と風味が加わり、余韻にほのかな苦味を残します。白カビだけでは出せない複雑さと力強さを感じる味わいです。
ただし、青かび特有の香りやクセは強くなく、アクセント程度。塩味も強すぎずブルーチーズが苦手な人でも楽しめる食べやすさがあります。
食べ方も多彩です。商品の箱書きには、
・はちみつやジャムを添える
・リンゴなどのフルーツと
・オーブンで軽く焼く
・サラダのトッピング
を食べ方の例として挙げています。
また、箱書きにはお酒の相性として甘口ワインをすすめています。辛口なら赤ワインがおすすめです。
商品名に「大人の」とあるように、同等のカマンベールよりも少し強さをもつ味わいは、お酒のおともにぴったり。はちみつやジャムを添えれば大人のおやつとしても楽しめます。
近年、カマンベールの認知症予防効果が報告され、白カビチーズの売上げが伸びていると言います。その流れからも今回のよつ葉乳業のリリースのように大手メーカーもカビ系チーズの開発に力を入れていると思われます。
ヨーロッパに比べると日本はまだまだカビ系チーズの普及は進んでいません。しかし、この商品のように新しいタイプの食べやすいカビ系チーズが増えることで、今後さらにこの分野の人気が伸びてくるのは間違いないのではないでしょうか。