「明治北海道十勝カマンベール燻製」ってどんな味?チーズの特徴、こだわりとは?

最終更新日:2020/03/29  

 

人気商品「明治北海道十勝カマンベール」シリーズに2019年10月1日、燻製タイプが新登場しました。

 

量産型の燻製カマンベールでは国内初となる歴史的なチーズです。この記事では、その製造過程のこだわりや特徴、そして実際どんな味なのか食べた感想をまとめました。

 

 

明治北海道十勝カマンベール燻製のこだわり

 

明治北海道十勝カマンベール燻製は、2011年から開発が始まり8年以上かけて商品化に辿り着いたチーズです。

 

「明治北海道十勝カマンベール」シリーズといえば、コンビニでも売っている日本人に馴染み深い商品のひとつ。このシリーズの歴史は下記です。

 

1992年 「明治北海道十勝」ブランドが誕生

2001年 「明治北海道十勝カマンベールチーズ 切れてるタイプ」が発売

2005年 「明治北海道十勝カマンベールチーズブラックペッパー入り切れてるタイプ」が発売

2019年 「明治北海道十勝カマンベールチーズ燻製」が発売

 

このように、明治北海道十勝カマンベールは30年近い歴史があり、この燻製タイプは14年ぶりの新商品になります。カマンベールカテゴリーでのシェアNo.1に向けて新商品開発が始まり、検討の末にカマンベール独特のクセを緩和して、より食べやすくする「燻製」という方法にたどり着いたとのこと。

 

そして着目すべきは、風味付けをくん液を添加するのではなく本物の燻製によって行っている点です。

 

小さな工房で少量生産で行うのとは違い、量産型の製造にはたくさんの制約があります。

 

明治の商品サイトには、賞味期限や製造ラインの制約上、熟成途中で燻製する必要があったと記されています。しかし、通常の燻製では熱で白カビ菌が殺されてしまい熟成はうまくいきません。燻製が強すぎてカビ菌が弱ったり、表皮が破れてしまうこともあります。そして試行錯誤の末に見出したのが、「まろやか燻煙製法」とい特許出願中の独自の技術です。

 

まろやか燻煙製法の特徴は、カマンベールの健全な熟成と風味を保てる低温で燻製している点です。温度管理が重要で、スモークサーモンや生ハムもこの冷燻法です。商品サイトには、燻製条件(温度、時間、燻煙の濃さ、煙の動き等)や、燻製に使用するウッドチップの条件(樹種など)を工夫しているとあります。

 

ウッドチップには、食材の色付きがよくクセの少ないブナのチップを使用しています。

 

このようなこだわりの製法によって、表面にやさしく燻製をかけている点が、この商品の特徴です。

 

ちなみに、販売価格は希望小売価格 650円(税別)と、プレーンタイプより150円、切れてるタイプより90円高い設定です。

 

 

明治北海道十勝カマンベール燻製の味や特徴

 

 

写真のように表皮は、うっすら茶色がかっている程度で、燻製しているわりに色付きは穏やかです。

 

鼻を近づけるとおだやかな燻製香がします。商品説明にも「やさしい燻製香」とあるように燻製香の強さは控えめで上品です。

 

 

生地は中心までしっかり熟成していて、ナイフでカットすると中身が流れ出るほど柔らかくトロリとした質感です。一方で皮はやや硬め。明治のカマンベールは生地が柔らかい点が特徴で魅力でもありますが、その分切りづらいという難点があります。カットするときはクロタンナイフ(刃の薄いナイフ)やオメガナイフ(刃先がギザギザしたナイフ)だときれいに切れます。

 

味わいはコクがあってまろやかな印象で、熟成による旨味もあります。皮の食感とクリーミーな生地の質感が噛むごとに合わさり、ほのかな燻製とミルキーな風味が口いっぱいに広がります。後味には、ほんのり苦味を感じます。

 

食べてみて正直な感想は、好みが分れるチーズだということ。燻製の香りは上品でバランスよく仕上がったカマンベールですが、白カビと燻製の香り、さらにロングライフチーズ(包装後に加熱殺菌したチーズ)特有のクセが合わさり香りは独特です。この香りの受け取り方は人によって分かれると思います。お酒と一緒に楽しんだり、ベーコン巻きなどの料理すると相乗効果で一層美味しく感じそうです。

 

商品サイトでは、この燻製カマンベールに合わせて、シングルモルトウイスキーエールタイプのビール渋味が強すぎないミディアムボディの赤ワインをおすすめしています。確かに間違いなく合います。

 

コンビニでも手に入る身近なチーズの新商品です。まだ食べてない方はぜひ試してみてください。特にお酒好きにはおすすめです。