チーズの作り方!製造方法をイラストや写真で詳しく解説!

最終更新日:2019/04/12  

 

チーズってどうやって作るの?

 

日ごろ食べていて馴染みがありながら、実はチーズの作り方を知らない人は多いと思います。

 

そんな私もチーズの勉強を始めるまでは全く知りませんでした。

 

この記事は、チーズの一般的な製造方法を写真とともに説明し、チーズとは何なのかを理解できるような内容になっています。

 

チーズの魅力をより知って頂くためにも、まずは最も基本のチーズの作り方から見ていくことにしましょう!

 

そもそもチーズとは?

 

 

チーズの作り方を見る前に、そもそもチーズとは何なのかを考えてみましょう。

 

次の一文を読んでみてください。

 

チーズとは「乳や脱脂乳をレンネットやその凝固剤によって凝固し、ホエイを分離したもの」

 

これは、CODEX(国際食品規格)によるチーズの定義です。

 

要するに、「ミルクを凝固させて、水分の一部を除いたもの」がチーズです。

 

もう少し詳しく見ていきましょう。

 

 

チーズの成分は?

 

上の定義で、チーズとはミルクを固めたものであると述べました。

 

では次に、実際にミルクとチーズそれぞれの成分を見比べることで、チーズの作り方へ繋げていきます。

 

まずは牛乳の成分組成です。

 

※データ参照:チーズを科学する

 

これを見ると牛乳の約9割は水分であることがわかります。

 

そして、固形分は、脂肪、たんぱく質、糖質が主な成分になっています。

 

一番多いのは糖質ですね。

 

次に、チーズの成分組成を見てみましょう。

 

 

これを見るとミルク中の水分と糖質の割合が激減しています。

 

ミルクとチーズの成分を比較すると、チーズの製造過程でミルクから水分と糖質、それに一部たんぱく質が除かれていることがわかります。

 

このグラフからも、チーズの成分はほぼたんぱく質と脂肪であることがわかります。

 

つまり、チーズとはミルクに含まれるたんぱく質と脂肪を固めて水分の一部を除いたものであると言えます。

 

ここまで理解した上で、具体的にチーズの作り方を見ていきましょう。

 

 

 

チーズの作り方

 

牛乳を使用した一般的なナチュラルチーズはおおまかに次のような製造方法でつくられます。

 

チーズ 製造方法

 

では、チーズの作り方の各ステップを写真とともにより詳しく見ていきましょう。

 

 

製造方法①乳脂肪を調整後、ミルクを温める

 

チーズづくりのファーストステップは、搾ったミルクの成分を調整することです。

 

ミルクは牛の品種や搾った季節によって乳脂肪分の比率が若干異なります。

 

牛乳

 

生産者は作りたいチーズのタイプや味わいに応じて脂肪分を取り除いたり、加えるなどの調整を行います。

 

場合によってミルクの殺菌処理も行います。

 

ちなみに、このように調整したミルクはチーズの製造を開始するまでは冷却保存されます。

 

そしていざチーズを作るとなって最初に行うのがミルクを温める作業です。

 

 

チーズによりますが、約30℃くらいまで加熱します。

 

これは、このあと添加する乳酸菌やレンネットという凝乳酵素の働きを良くし、ミルクを固めやすくするためです。

 

 

製造方法②乳酸菌やレンネットを添加し、ミルクを固める

 

レンネット 添加

 

温めたミルクにまずはスターター(乳酸菌)を加えます。

 

こうすることでミルクの酸度が上がり、チーズ製造に好ましくない雑菌の繁殖を防ぐことができます。

 

同時に、レンネット(凝乳酵素)の働きも活発化され、よりミルクが固まりやすい環境になります。

 

そして、レンネットを添加します。

 

レンネットとは、ミルクを固める作用のある酵素の一般名です。

 

レンネットにもさまざまな種類がありますが、一般的には「キモシン」という動物性の成分を使います。

 

ミルクの固め方はこのレンネット(凝乳酵素)による方法が主流ではありますが、チーズによっては酸で固めたり、加熱して凝固させるものもあります。

 

 

製造方法③凝乳をカットし、ホエイの分離を促す

 

ある程度固まったミルクを「凝乳」と言い(絹ごし豆腐のような状態)、

 

そこからさらに水分を分離させた「カード」という状態にします。

 

カード

 

水分の分離を促すため、まずは凝乳をワイヤーで小さなサイコロ状にカットし、ゆっくりかき混ぜながら温度を上げていきます。

 

 

カットするサイズや加熱温度はつくりたいチーズによって異なり、より細かく、より高温に加熱するほど水分が分離され、固いチーズに仕上がります。

 

 

この作業はチーズ製造工程の中でチーズ職人の経験と感性が問われるもっとも重要な部分のひとつです。

 

そして、凝乳を取り除いたあとに残る分離した液体のことをホエイ(乳清)と言います。

 

 

上の写真の白濁した水溶液がホエイです。

 

このホエイの中には、水分のほか、糖質(乳糖)、ミネラル、ビタミン、多種類のたんぱく質が含まれています。

 

 

備考:ホエイの成分について

 

ホエイは日本語で「乳清」といい、チーズを固めたあとに分離する水溶液のことを言います。

 

ヨーグルトを開けると表面に液体が浮いているのを見たことはありませんか?

 

それがホエイです。

 

最初のチーズの成分の話で、チーズをつくる過程でミルクから一部たんぱく質が除かれると説明しましたが、そのたんぱく質がホエイたんぱく質です。

 

ミルクのたんぱく質には大きく分けて2種類あります。

 

「カゼイン」と「ホエイたんぱく質」です。

 

 

通常のチーズに含まれるたんぱく質の大半は「カゼイン」です。

 

それは、凝乳酵素に反応して固まるたんぱく質は主に「カゼイン」だからです。

 

ですので、それ以外の「ホエイたんぱく質」は、水分と一緒に製造過程でチーズから分離します。

 

また、ホエイの中には、ホエイたんぱく質のほかに、糖質(乳糖)、ミネラル、ビタミンなども含まれています。

 

先程のチーズ成分の比較でチーズに糖質が少なかったのは、水分と一緒に糖質もチーズから排出されたことが原因なのです。

 

 

 

製造方法④型に詰めて成形する

 

ホエイから分離させたカード(固形分)を枠型に入れ、成形します。

 

 

型枠のサイズや形はチーズによってさまざまです。

 

またチーズの種類に応じて、圧搾機で枠型の蓋の上から圧力をかけ形を整えます。

 

 

製造方法⑤加塩・熟成

 

熟成させるチーズの場合、熟成中の雑菌繁殖による腐敗を防ぐために塩を表面に塗ったり塩水に浸けるなど、必ず加塩という作業を行います。

 

 

ただし、フレッシュチーズの場合はホエイを抜いたあと加塩せずにすぐ出荷される場合がほとんどです。

 

熟成とは、チーズや熟成環境のなかにいる微生物や酵素が、チーズのたんぱく質を分解してアミノ酸を作り出したり、脂質を分解して脂肪酸などを生成することによって独特の風味を生み出す工程のことを言います。

 

つまり、チーズの味わいをより深く複雑にする工程です。

 

熟成はチーズの大きな魅力のひとつで、この熟成の状態によって風味や味わいは大きく変わってきます。

 

 

 

チーズの作り方を一言で言うと?

 

ここまで押さえたうえで、一番最初にご紹介したあの難しいチーズの定義文を見てみましょう。

 

チーズとは、「乳や脱脂乳をレンネットやその凝固剤によって凝固し、ホエイを分離したもの」

 

 

だいぶイメージが掴めたのではないでしょうか?

 

これまでの内容をまとめると、チーズとは、チーズ中のたんぱく質と脂肪を凝乳酵素によって固め、その過程で分離したホエイを取り除いたものと言えます。

 

もちろんこれはかなり大枠の話であって、乳種やチーズの種類、生産者のこだわりによってチーズの作り方は細かく違います。

 

そして、その作り方がチーズの味わいに反映されます。

 

チーズの作り方を知ることは、美味しさの秘密を知ることであって、そこには奥深く魅惑的な世界が広がっています。

 

あなたが美味しいと感じたチーズには、作り方で他のチーズとは何かしら違うポイントがあるはずです。

 

そういった点が分ってくるとチーズがより美味しくかつ面白く感じられるはずです。

 

 

 

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