最終更新日:2019/07/01
日本語でいう「チーズ」、例えばフランス語では何て言うかご存知ですか?
商品名やお店の名前でもこのフランス語はよく使われています。
この記事では、フランス語をはじめチーズの外国語をその語源から解説します。
チーズはフランス語で
Fromage(フロマージュ)
と言います。
「リル ド フロマージュ」というの当サイトのタイトルにも使われていますね。
他にも、フロマージュブラン(直訳:白いチーズ)というフランス産のチーズや、小樽の人気チーズケーキの「ドゥーブル・フロマージュ」という商品名にもこのフランス語が使われています。
チーズ好きならぜひ覚えておきたいフランス語です。
繰り返しますが、チーズのフランス語は、「Fromage(フロマージュ)」です。
それではついでにフランス語以外のチーズの呼び方も見てみましょう。
英語は、「Cheese(チーズ)」
イタリア語は、「Formaggio(フォルマッジォ)」
ドイツ語は、「Käse(ケーゼ)」
オランダ語は、「Kaas(カース)」
スペイン語は、「Queso(ケソ)」
ポルトガル語は、「Queijo(ケイジョ)」
チーズの呼び方は国によってさまざまですね。
でも、こうやって比べてみると、言葉の響きが似ている同士で二つに分けられると思いませんか?(アジア圏の語については話の流れ上、省いています。)
そうです。フランス語の「Fromage(フロマージュ)」とイタリア語の「Formaggio(フォルマッジョ)」だけ他の言語と響きが違いますよね。
これは、ラテン語で「型枠」を意味する「forma(フォルマ)」から来ています。
この型枠は、チーズをつくるときにミルクを固めた凝乳を流し込んで水分を抜くための器です。
つまり、チーズをつくる道具から来ている言葉なんですね。
一方で、「Cheese(チーズ)」「Käse(ケーゼ)」「Kaas(カース)」「Queso(ケソ)」「Queijo(ケイジョ)」は、ラテン語のチーズを表す「Caseus(カセウス)」から来ています。
この「Caseus(カセウス)」という語が、古代ゲルマン語のケゼを介してドイツ語の「Käse(ケーゼ)」、オランダ語の「Kaas(カース)」となり、
そこから、英語の「Cheese」になったと言われています。
また、イタリア語にも「Formaggio(フォルマッジォ)」のほかに、「Cacio(カッチョ)」や「Caciotta(カチョッタ)」という呼び方があり、それはカセウスから来ています。
南イタリアのチーズで「Caciocavallo(カチョカヴァロ)」というチーズをご存知でしょうか?
「馬の背に乗せるチーズ」という意味です。
ちなみに、日本ではチーズを意味する「乾酪(かんらく)」という表現があります。
中国語から来ており、
明治から昭和にかけて使われていましたが、結局カタカナ表記の「チーズ」という語が普及しました。
このように、チーズを意味するフランス語のフロマージュと英語のチーズは語源が全く違います。
ラテン語でチーズをつくるときに使う型枠を意味する「フォルマ」とチーズ自体を意味する「カセウス」の違いでした。
いろいろな国のチーズの呼び方と語源を比べてみると意外な発見があって楽しいですね。
ぜひチーズを食べるときの話の小ネタに使ってみてください。