最終更新日:2019/07/26
昨年の国産チーズのイベント「日本の銘チーズ百選」で個人的に印象に残った生産者がプレスキルフロマージュです。
街のチーズ屋さんでプレスキルフロマージュのハーブオイル漬けをふと見つけたので購入してしまいました。
この記事では、Japan Cheese Award 2018のフレッシュ・バラエティ部門で金賞も受賞した、プレスキル フロマージュ「ハーブオイル漬け」についてレポートします。
プレスキルフロマージュは、北海道・富良野でシェーブルチーズをつくる生産者です。
チーズには、富良野のきれいな環境で放牧してストレスフリーで育った新鮮な山羊のミルクを使用。
さらに、山羊チーズのスペシャリストであるロバート・アレキサンダー氏が山羊の飼育からチーズの生産まで監修しています。
昨年訪れたイベントでは、ロバート氏が積極的にチーズの魅力をアピールしていましたが、彼は日本語もとても上手で熱の入ったチーズの説明にチーズ造りへの情熱を強く感じました。
プレスキルフロマージュは、オイル漬け以外にも山羊乳を使ったバリエーション豊かなチーズをつくっています。
どれも嫌なクセのないフレッシュでやさしいミルクの味わいが感じられて、味わいのバランスも良く、生産者のセンスが感じられます。
プレスキルフロマージュのハーブオイル漬けは、フレッシュのシェーブルをハーブを効かせた北海道産米油で漬けた商品です。
瓶蓋の山羊のイラストが特徴的で、まるで輸入食品のようなセンスのよいデザインです。
写真のようにチーズはカットされずに丸々一個オイルに漬かっています。
噛むとほろほろと崩れるような質感。
ハーブの爽やかな香りのなかに山羊乳のフレッシュなミルクの風味が感じられます。
この山羊乳の風味に山羊臭と言われる嫌な獣臭さが驚くほど感じられないのがこのチーズの素晴らしいところ。
綺麗な環境で放牧して育てられた上質なミルクのおかげなのでしょうか。
味わいは、やさしいミルクの甘みとほのかな塩味のあとに、シェーブル特有のきれいな酸味が口の中を爽やかにしてくれます。
食べた後に鼻に抜けるハーブの香りがとてもきれいです。
まず風味を最大限に楽しむ食べ方として、食べる30分前には冷蔵庫から出して常温に戻すことを忘れずに。
チーズの切り方は、添付されている説明書きに、ケーキカットで16等分がおすすめとあります。
広口の瓶になっているので、写真のように必要な分だけカットして、それから細かく切り分けるのが良いかもしれません。
説明書きには、「おすすめ3点セット」として
・美味しいチーズ
・パン屋の美味しいパン(焼きたてがおすすめ)
・自分好みの美味しい飲み物・白ワイン(甲州系)がおすすめ
とあります。
実際食べてみて、確かにそのままチーズ単体で食べてもとても美味しいですが、パンとの相性は抜群です。
バゲットやカンパーニュ、ライ麦系のパンにのせて、さらにオイルを染みさせて食べれば言うことなしです。
このオイル漬けは、フレッシュのシェーブルに比べると若干塩味が強くなっているのでワインとも相性バッチリ。
ワインと合わせるならちょっと酸味の効いたスッキリ系の白ワインがおすすめです。
甲州種はもちろん、王道のソーヴィニヨンブラン種も間違いない組み合わせです。
山羊のチーズは、まだ日本人にはあまり馴染みがないチーズです。
独特のクセがあって苦手意識を持っている人も多いです。
しかし、本当に美味しい山羊のチーズには嫌なクセはありません。
爽やかで軽やかで食べやすく、むしろ日本人好みのチーズとも言えます。
プレスキルフロマージュのチーズは、そんなシェーブルチーズの魅力が詰まった上質なチーズです。
見つけた際には、ぜひ一度試してみてくださいね。
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