最終更新日:2020/05/29
フレッシュチーズの中でも人気の高いリコッタチーズ。スーパーなどでも取り扱うお店が増えています。
リコッタチーズはそのまま食すのはもちろん、料理やデザートにも大活躍で家庭でも日常的に取り入れたいチーズのひとつです。
この記事では、リコッタチーズの特徴や作り方、食べ方など知っていると役立つ幅広い知識をご紹介します。
Contents
チーズの分類;フレッシュチーズ
原産地:イタリア全域
原料乳:牛乳・羊乳・水牛乳
カロリー:174kcal/100g(製品により幅あり)
固形分中乳脂肪:15~45%
リコッタチーズの原産地はイタリアです。特に南イタリアで盛んに食されてきたチーズで、現地の伝統的な家庭料理にもリコッタがよく使われています。
現在は世界中で製造されており、日本の乳業メーカーやチーズ工房製のリコッタも販売されています。
リコッタの原料乳は、主流の牛乳のほか羊乳や水牛乳でつくられたものもあります。ちなみに、発祥は羊乳製と言われています。
リコッタチーズは、クセがなくフレッシュでやさしいミルクの風味たっぷりのチーズです。
食感はふわっとしたような軽さと滑らかさを併せ持ちます。イメージとしては、カッテージチーズとマスカルポーネの間ぐらいの質感です。
味わいには程よい軽さがあり酸味は穏やか。柔らかいミルクの甘みを感じ、とても優しい味わいが特徴です。
そのまま食べても美味しいですし、料理にも幅広く使えるのがリコッタの魅力です。billsなどの人気パンケーキにも使われたことで日本でリコッタの知名度はさらに上がりました。
健康面でもメリットは多く、通常のチーズにはほとんど含まれないホエイたんぱく質を多く含みます。
また、リコッタには「MBP」というカルシウムの形成を促すたんぱく質も多く含まれています。
骨や筋肉の量を増やしたいあなたにもリコッタチーズはおすすめです。
リコッタは以下のような製法で作られます。
リコッタは、まずチーズをつくった後に残る「ホエイ」にミルクあるいはクリームを加え再加熱します。するとふわふわとした塊が浮いてきます。その凝固物をすくい取って型に入れて脱水したら完成です。
このように、リコッタは乳から凝乳を取り出したあとに残ったホエイを再び加熱してつくるチーズです。イタリア語でリコッタは「二度煮る」ことを意味し、その作り方がリコッタの名前の由来となっています。
また、リコッタチーズにはミルクの甘みを多く感じると述べましたが、その特徴はリコッタの作り方に由来します。
リコッタで使われるホエイには、通常のチーズにはほとんど含まない乳糖が多く含まれています。それゆえ、リコッタは他のチーズよりも乳糖を多く含むため味わいにも乳糖由来の甘みを感じます。
大抵の場合プラスチックケースに入っていますので、そこから使用する量をスプーンですくって取り出します。
サラダなどに細かく散らす場合は、フォークを使うときれいにできます。
ケースから全て出してカットする場合は、組織が脆いのでハンドリナーという針金ナイフを使うと確実です。
表面にしっかりラップを密着させ、冷蔵庫で保存します。
このチーズは水分量の多いフレッシュチーズですので、鮮度が命です。
開封したら数日以内に食べきりましょう。
上でも述べたようにリコッタチーズはさまざまな食べ方ができます。
はちみつやコンフィチュールとともにそのままでも楽しめます。また、サラダに散らしたり、生ハムやフルーツに添えて食べても美味しいです。例えばこんなレシピはいかがでしょうか。
リコッタのふわっとした軽さとミルキーでやさしい甘みは卵料理にも好相性。例えばリコッタチーズのオムレツです。リコッタを合わせることで軽やかな食感とミルクのコクが加わります。
リコッタの重すぎず軽すぎずの味わいは、パスタに加えてソースのように和えたり、ラヴィオリなどの詰め物にするのにも適しています。
例えば、リコッタチーズとレモンのスパゲッティです。
ニンニクを効かせたスパゲッティに、リコッタチーズとレモン果汁、おろしたレモンピールを和えるだけ。南イタリアの気分に浸れます。
また、リコッタチーズはデザートにもよく使われます。
例えば、南イタリア、シチリアの伝統菓子のカッサータにリコッタは使われます。
また、パンケーキに入れることでふわふわ食感に仕上げることができます。
このようにリコッタチーズはさまざまな家庭料理にも使える大変魅力的なチーズです。
リコッタチーズは、本場イタリア産のものに加え、さまざまなものが手に入ります。
王道のイタリア産リコッタをお探しならこちら。
イタリア産の水牛乳製のリコッタもあります。
国産のリコッタチーズもおすすめです。フレッシュチーズの製造で評価の高い「CHEESE STAND」の熟成させたリコッタというものもあります。
上でご紹介したようなリコッタを使った料理にワインを合わせるなら、果実味たっぷりのイタリア産のスパークリングワインや白ワインがおすすめです。また、同郷イタリアの赤の微発泡スパークリング「ランブルスコ」もおすすめです。生ハムやベリーを添えて食べれば相性バッチリです。
以上のように、リコッタチーズはさまざまな食べ方ができる大変使い勝手の良いチーズです。
カッテージチーズほど淡白でなく、マスカルポーネほどコッテリしていない。ほんのり甘くて優しい味わいは日本人好みの味とも言えます。
しかも、脂肪分は低めで上記のような健康効果もありヘルシーです。
リコッタは、カッテージチーズやマスカルポーネに比べると入手しづらいチーズではありますが、ぜひご家庭でも積極的に使ってみてその魅力を感じてみてください。